花火と水色の浴衣と冷えピタ

花火大会シーズンだな。

私にとって最も記憶に残っている花火大会といえば、東京湾の花火大会かな。限定で、水上汽船で、東京湾をクルージングしながら花火を観賞できるというコースに申し込んだら当選したので、そういうのもたまにはいいかなと、当時の彼女と出かけたんだよな。10年ぐらい前のお話。
食事とドリンク付で、食事を食べ終えた頃に花火大会がスタート。晴海か芝浦辺りの岸には、陸の花火客がごった返しているのをよそに、レインボーブリッジ付近を遊覧しながら眺めた花火。と彼女の浴衣姿。浴衣姿で近所の公園で線香花火でも満足だけど。
彼女の鮮やかな水色の浴衣は、彼女の母親から譲り受けたものらしく、今どきの浴衣の柄に比べると少し昔風の柄で、生地も少し厚手だった。
うなじから背中の間に、何か貼ってあるのが見えたので、訊いてみたら冷えピタだった。暑い中、母親から譲り受けた浴衣を着て、出向いてくれたんだなあ、と。
だから、その日の記憶は鮮明に残っている。

その、東京湾の花火大会、東京五輪の開催が決まり
、関連施設かなんかの建設にともなって無くなってしまったみたいなんだよね。オリンピックが終わったら復活するのやらしないのやら。少しほろ苦い。


年齢と共に、物忘れもひどくなったが、良い思い出が残っていたのはありがたいよ。